日本TFT協会よりお知らせが届きましたので、ご紹介させて頂きます。
日本TFT協会が日本統合医療学会の賛助会員となって初めての学術大会12月12-13日(山口)に参加してまいりましたのでご報告申し上げます。
◎「コミュニティを育てる英国の統合医療モデル」 鈴木清志先生(一般財団法人MOA健康科学センター理事長)
【背景】
超高齢化と生活習慣病の増加で、医療費が高騰するとともに、
1) 病院中心型の医療から地域包括ケアへ
2)勤労世代中心のまちづくりから子育てや高齢者に配慮したまちづくりへ
の転換が迫られている。
今後は、生活習慣改善への自助努力がさらに重要となるが、周囲の支援(コミュニティ)がないと、病気になりやすく短命で、医療費や犯罪率は高くなることが分かってきた。
有病率や医療費が下がり、就業率が増加し犯罪率や自殺率が下がったという英国での社会モデル(コミュニティを育むまちづくり)を参考にした提案。
1)「社会的処方箋士」をつくり、行政、医療機関や民間企業と連携して、サポートグループ、料理教室、職業訓練、仕事の斡旋など、その人に合った社会的な支援計画を立てる。
2)コミュニティで中心となって支える人(有償ボランティア)の養成
すると、たまたま、先駆けてこのようなモデルをすでに実践中のところが国内になったという。
鳥取県南部町の地域の病院の医院長先生の話では、有償ボランティアを始めたところ、すぐに徘徊していた認知症のお年寄りがわかり対応ができたという。一方で、このモデルの短所は地域によって差が出てしまうとのこと。
※(感想)
コミュニティでの支援は、TFTパートナーの考えるところと一致しています。
ボランティアをするにしても肩書がないと日本では活動しにくいので、「健康普及相談員・健康普及指導士」がうまく機能してくれると良いと思います。
◎「がんが自然に治る生き方」著者ケリー・ターナー
医師にさじを投げられた患者の中にまれに自力で生還した人が実践した9つのこと。
もともと自分には治る力が備わっており、科学的な裏付けがあるものをまとめてみた。
1)抜本的に食事を変える 2)治療法は自分で決める 3)直観に従う 4)ハーブとサプリメントの力を借りる 5)抑圧された感情を解き放つ(マイナス感情だけでない、前はうまくいっていたのにという執着も手放す) 6)より前向きに生きる(戦闘モードから治療モードへ転換) 7)周囲の人の支えを受け入れる(他社との触れあい、身体のふれあい) 8)自分の魂とつながる(信仰心がなくてもいい、深く安らかなエネルギーとつながる) 9)どうしても生きたい理由を持つ(「死にたくない」は「生きていたい」ちはイコールではない、死への恐怖ではなく生きる力に注意を向ける)
これらの9つのうち7つはメンタル的なこと。
◎Eating Well for Health and Vitality
Victoria Maizes, MD アリゾナ統合医療センター所長、アリゾナ大学医学部教授
満ち足りた毎日を送るための食習慣 -「食」にまつわる健康情報を検証するー
日本食がダイエットにも健康にも良いよいように、健康的な西洋食の良い例は「地中海料理」です。
ワイル博士の抗酸化食生活のポイントは
1)オメガ3脂肪酸(魚) 2)抗酸化物質(野菜やフルーツ)3)インスリン値を低下させる食 4)フィットケミカル(きのこ類、スパイスなど)
現代の食生活は肥満を単純化させている。しかし、それを変えられるポイントは、
1)エピジェネティクス(食生活で遺伝子も克服できる) 2)等カロリー 3)腸内細菌叢(フローラ) 4)環境化学物質(プラスティック容器など)
600gの果物と野菜を1日摂れば以下が防げる:
心臓鬱血性疾患31%、脳卒中11.9%
胃がん19%, 食道がん20%
肺癌12%、大腸がん2%
3,234名の研究。糖尿病の予防(減らせるリスク%)
1)ライフスタイルを変更するようコーチング(58%)
-5-7%体重減少
-低カロリー食
-毎日30分の活動を週5日
2)ライフスタイル変更の提案とトボルミン(糖尿病治療薬)の服用(31%)
3)ライフスタイル変更の提案とプラセボ
食生活についての知識や教育が、米国の医師や看護師、医療スタッフになされていないと嘆きつつもすでに1~2割の医学部で料理を学ぶプログラムを取り入れているとのこと。さすがに実行に移すのが早いです。
※(感想)
ワイル博士のアリゾナ大学統合医療センターが様々なプログラムを提供しているようです。TFTトレーナーのスザンヌ・コノリーもアリゾナ在住であり、ルワンダのPTSD研究に協力してくれたのは、アリゾナ州立大学です。アリゾナはオステオパシーの発祥の地でもあり、大自然のエネルギースポットとされるグランドキャニオン、セドナがある地域で、健康のエネルギーが渦巻いているのでしょうか。良い地域ですね。
トキシンの問題がすでに一段と深刻になっている気がしています。特に見落とされがちな重金属やプラスティックなど環境化学物質の影響に対してトキシン治療を行うことで、重症化や慢性化、症状の改善を望めるのではないかと期待します。
短い時間で「TFT(思考場療法)とバイオフィードバックによるパニック障害への臨床応用」について発表しました。他の発表でも時々耳にしたのは、エネルギー医学、波動医学についての言及です。TFTは、エネルギー医学、エネルギー心理学の1手法なので、興味を持たれた方も多く、発表後に声をかけてくれた方が何名かいらっしゃいました。
来年は東北大学での開催です。統合医療は、TFTの専門家の分野にすべて関連します。みなさま、ぜひ発表、ご参加ください。
Heartfully,
Ayame Morikawa, M.D., Ph.D., M.B.A.
TFT Center of Japan